『風を取り込む家』
岡山市の北部に位置するこの敷地は民家が点在し回りが自然に囲まれている環境にあります。計画は親の畑の一部をを宅地にする造成計画からはじまりました、北面の畑との段差をコンクリートで造成するのではなく、敷地の平らな部分は少なくなりますが、法面にし芝を植えることで、自然環境、経済性、デザイン的にも有効となる造成としました。クライアントはシンプルでオープンな空間を希望されたこともあり、平面計画は9.1mx9.1mの正方形の中央部を水回りのコアにし、パブリックスペースとプライベートスペースの2つの大空間をとるシンプルな構成になっています、またプライベート空間は造付収納家具で将来的に空間を仕切れるように考えています。梁成300mmの高さで屋根を浮かせた隙間をガラスをはめ込み、そこから自然の柔らかい間接光が入ってくる試みを模索し、夜には照明によって屋根を浮かびあがらせるデザイン的効果を考えました。四方の角から壁を910mm突出すことで風車の原理のごとく、風を受け室内に抜ける自然のちからを取りこんでいます。外観はシルバーのガルバリウムの立てはぜ、屋根はシート防水とし、金属的シャープないでたちですが、室内の床はメイプルのフローリング、壁はしな合板の蜜路ワックス塗り、天井はプラスターボードを白の塗装とした柔らかな空間となっています。
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