前面道路は、駅へとつながる交通量の多い西側道路です。
計画は、敷地外周に沿ってコンクリートの擁壁を造り、その上に鉄骨の箱を載せたような構成です。
鉄骨の箱の下は、駐車スペースと玄関アプローチ、載せた箱が住居部分となります。鉄骨の箱(住居スペース)は、道路側からの騒音と西日を防ぐため開かず、箱の南側をV字型に開きました。
V字に開いたところには中庭デッキテラスを設け、リビングとダイニングキッチンが外部を挟んで繋がる明るいプライベートスペースを確保しました。
プライベートスペースは開放的ですが外部からは見えず、すべての部屋が内側の中庭デッキテラスに開き、家族のコミュニケーションが取れるようになっています。
また、中庭デッキテラスにはFRPグレーチングを敷き、そこを通り抜ける柔らかい光が玄関アプローチを演出するように計画しました。
受賞歴 : 2005年 第7回あたたかな住空間コンペティション新築の部 準優秀賞受賞
掲載誌 :
『ゆか monthly 6』
『MODERNLIVING No.161』
『東京カレンダー6月号』
『Lives 2005.04/05』
『デザインハイクオリティー住宅』
『99人のデザイナーとつくる未来の本』
比較的交通量が多い前面道路に面する敷地で、建物をV字型に計画することで開いたところをテラスにして、外部からのプライバシーを守りながら、光が溢れ風通しのいい住宅としました。
敷地の抱える問題を建築が解決します。
高橋正嘉(元スタッフ)
かい構造設計 寺門規男
沖島工業 田辺