築30年を超えたヴィンテージマンションのリノベーション。
『職』と『住』の隣接を目的として、現状の使い勝手の良さは生かしつつ、ブラッシュアップが必要な部分に手を加える形でリノベーションを行いました。
①キッチンの更新
壁付キッチンの位置変更はせず、新たに作業カウンターを設置してアイランド型キッチンの機能を付加しました。壁で仕切られていたキッチンとユーティリティは壁の位置を変更し、ゆるく領域をわけつつ回遊性のある空間としています。
②浴室の更新
竣工当初「トイレ+洗面+バス」一体型だった水回り。トイレをわけてユニットバス+洗面の形にリフォームした際に狭くなってしまった洗面の使いづらさを改善するため、寸法に自由度のあるオーダーバスルームを採用すると同時に、やや奥行き浅めではあるものの長いカウンターを造作し、スッキリ広々とした洗面スペースを実現しました。
③書斎と書庫の設え
『職』の場を『住』の中にしつらえる今回の大きな目的としての書斎。
主寝室の機能を予備室に移動し、主寝室を書斎に作り替えました。
壁一面に書架を設えると同時に、ウォークインクロゼットの間仕切壁を撤去して、書斎と連続し回遊できるライブラリースペースとしました。
④子供室
小さな2室の壁を撤去し一室に拡張した子供室には『遊び』のしかけを施しました。天井から吊る形で取り付けた小さなロフトスペースと、天井に取り付けたうんていが子供達の遊び場に。
時を経て、この場所が『遊び場』の機能を終えた時も、収納になったりハンガーパイプとして使えることを想定しています。
既存の建具や造作を生かしつつ内装も更新。床のパーケット風大判タイル、全体に更新した淡いブルーの壁紙が、既存のウォールナットの色調に合う形でイメージを一新しました。
・既存の良さを生かした部分リノベーション
・家事動線をスムーズにしたキッチンリノベーション
・限られたスペースを最大限に生かした浴室&洗面
『家事のストレスを軽減したい』というご要望と、配管等のインフラを変更できないリノベーションの性質、コスト等、多様な条件を配慮し、使い勝手を具体的にイメージしながら、キッチンでは、作業カウンターの設置でアイランド型にしたり、壁位置の変更で使い勝手のよい回遊動線を作ったり、洗面では、カウンターの奥行きを浅めにして造作する、などで限られたスペースを活用できるよう工夫しています。
桂建設株式会社