建築家と家づくり 好きに暮らそう SuMiKa
2016年 1月21日

階段室をコの字で囲んだ、多目的キッチンカウンター

M邸

幅3.3m、奥行2.5mのコの字型のキッチン
カウンターの真ん中に、階段の入口を配置。
キッチンが暮らしの中心となった住まいを実現。

text_ Naoko Takahashi photograph_ Kai Nakamura

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白の人工大理石を使った大きなキッチンカウンターと、絨毯を敷いた居間を空間の真ん中に配置した。換気扇も壁や天井と同じ素材で覆い、インテリアを統一。

M邸

設計・監理
ワーク・キューブ
住人データ
和也さん(32歳)会社員、恵里さん(33歳)主婦、
長女(3歳)、長男(0歳)

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1階が鉄筋コンクリート造、2階が木造の外観。白いガルバリウム鋼板の屋根は、角の処理が美しい一文字葺きとした。

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1階のウォークインクローゼットの奥につくった子ども室。 3面に大きく窓を設けて光をたくさん取り込めるようにした。

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2階から見下ろした階段。コの字型のキッチンカウンターの真ん中が階段の入口になっている。

変則的な四角形の屋根が、閑静な住宅街のなかでひときわ異彩を放っている。階部分がすべて白いガルバリウム鋼板の屋根に囲われ、宙にポッカリと浮いているかのようだ。

この家に暮らすMさんご夫妻は、長女のりんちゃんが生まれたのを機に、「面白くて夢のある家を建てよう」と決意。設計は、雑誌やホームページなどを見て探したワーク・キューブに依頼した。ご夫妻が要望したのは四角い部屋で構成された間取りではなく、家族がいつも一緒に暮らせる家。その中心となる芝生の広場のような〝居間〞を設けることだった。

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キッチンの背面には電化製品の収納兼飾り棚として活用できるオープン棚を造り付けた。天井までたくさんしまえて便利。

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花を飾ったり、果物を並べたりと、独自のディスプレイを楽しんでいる。根菜もスチールカゴに入れて、飾りながら保存。

設計を担当したワーク・キューブの小林祐さんは、25坪の限られた空間のなかで要望を実現するため、1階に寝室と水まわりを配し、2階にキッチンと家族がくつろぐ居間がワンルームになったプランを提案。

キッチンも居間もスペースではなく、それぞれを大きな家具として捉え、2つの家具を組み合わせて配置することで、空間を最大限有効に使おうと思いました(小林さん)

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四方の壁にゆるやかな傾斜をつけ、全体を包み込むような空間をつくりだした。

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2階の床にガラスをはめ、玄関まわりの様子を感じ取れるようにした。低い位置に設けた窓によって地面の緑が切り取られる。

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キッチンは階段の壁としての役割も併せ持つ。限られた空間を有効に使いながら、遊び心のあるアイデアを散りばめている。

フロアの中央にキッチンと一体になったコの字型のカウンターと、緑の絨毯を敷いた約3m角の居間を隣合わせで配置し、そのまわりを回遊できるように設計。階段はキッチンカウンターの真ん中に組み入れることで、スペースの無駄を無くした。大きなキッチンカウンターは、調理台、食卓、子どものお絵描き机にと大活躍。将来は学習机としても使う予定だという。

居間は、子どもたちの遊び場、家族団らんの場、お昼寝の場として活用している。居間のまわりには、ソファの役割も果たすクッションを造り付け、座ったり、背もたれにしたり、多彩な使い方ができるようにした。キッチンに立っている人と、食卓の椅子に腰かける人、居間で座る人の目線が同じ位置になるように、床に段差を設けているのも特徴的だ。

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1階のバスルームはガラス張りにして開放的に。

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居間の天井にはトップライトを設け、通気と採光を確保。

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料理や後片付けをしながら、隣で食事をする子どもの世話もしやすい。

キッチンと食卓がひとつながりになっているので、食事の支度や後片付けがスムーズ。料理をしながら居間で遊ぶ子どもたちの様子を一目で確認できるのも、安心で気に入って
います(恵里さん)

白い人工大理石を使ったキッチンカウンターが、日々の暮らしの中心となったMさんのお宅。「家族が一緒に過ごせる家」の主役としての役割をしっかりと果たしている。

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〈物件名〉M邸 〈所在地〉愛知県岡崎市〈居住者構成〉夫婦+子供2人〈用途地域〉第一種中高層住居専用地域〈建物規模〉地上2階建て〈主要構造〉鉄筋コンクリート造+ 木造〈敷地面積〉87.36㎡〈建築面積〉46.52㎡〈床面積〉1 階 36.49 ㎡、2階 46.52㎡、合計 83.01㎡〈建蔽率〉53.26%(許容60%)〈容積率〉95.03%(許容200%)〈設計〉株式会社ワーク・キューブ〈施工〉小原木材株式会社〈構造設計〉平野構造技術〈設計期間〉7ヶ月〈工事期間〉7ヶ月〈竣工〉2013年


※この記事はLiVES Vol.75に掲載されたものを転載しています。

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