この改修計画のきっかけは、集合住宅の一住戸の転居に伴い、水回り設備機器の更新が目的の一つでした。
浴室・洗面・トイレ・キッチンといった水回りは家事作業の連携が必要とされる機能空間です。この機会に家事動線を再考した間仕切変更をして、動線リニューアルすることが今回のメインテーマとなりました。
1) 洗面・浴槽・トイレが一体となっていた浴室は家族で使うには同時利用がしにくいため、今回それぞれ分離しました。
2) 奥まった行き止まりの納戸は無造作に物が詰め込まれてしまい使い勝手も悪いため、坪庭付の入浴空間に刷新します。
3) キッチンから浴室への直行経路を作り、キッチン・納戸・洗面・浴室の回遊経路が複数できました。
4) 納戸が回遊動線上にあるため、必然的に整理して収納する仕組みになっています。(雑然と詰め込むことを防ぎます)
竣工時の構造設計図があったため、構造設計者に相談しながら経路確保のため壁に開口部を開けたり、浴室坪庭にトップライトの開口部を設けています。(構造上重要でない壁と屋根部分です)
今回の動線改修の副産物であった浴室ですが、この家にもう一つ贅沢な庭が用意されました。
各部屋は元々のしつらえを継承し、素材のリニューアルをしたうえで、各部屋換気扇を用意しました。
居間から続く廊下の入口は、木製の門型のしつらえを作りました。集約したスイッチと配線経路の要となり、又居間のアクセントとなっています。
永く住み継ぐ改修が出来ました。
資料請求にあたっての注意事項