新たに霧島にオープンするリゾートホテルの専用レストランのオーナーシェフとして、名古屋からIターンされる御夫婦+愛猫の為の住宅です。霧島温泉のホテル街や別荘地に程近い集落の中の緩やかな傾斜地に建っています。
シンプルな片流れ屋根の妻側の一辺(地面から浮いている)と玄関ポーチを、鋭く彫り込んだ形態が特徴です。壁、屋根の端部は板金で鋭角に納めています。クライアントの好みを反映した黒い屋根と外壁は集落の風景に溶け込み、良い選択だったと思います。
居間にはソファーなどの家具は置かない生活スタイルで、居間の一部にベンチ代わりの小上がりを設けており、来客時のベッドとしても機能します。家の中心に位置するキッチンカウンターは既製のアイランド型に造作のテーブルを一体化しモールテックスで塗り込んであります。そのソリッドな力強さは、家族の精神的な中心、拠り所となるようにとの思いを込めたものです。