歴史的な城趾のほど近くにある住宅です。
この場所が生み出す質である光や影を生活と繋げることを目的としました。
南側に木仕上げのバルコニーを張り出し、開口部を設けることで、その場所特有の光や風などを存分に味わうことのできるリビングダイニングを計画することができました。また、バイク好きのお施主様のご要望でバイクガレージのある住まいとし、生活を楽しめる遊び心も考慮しました。
落ち着いた色のガルバリウム鋼板の屋根や外壁は深みのあるシルバーグレーとすることで1日の移ろいに深みを増すものとしました。あたかもこの辺りで産出される水晶の塊のようです。
敷地に存在する質や文化的、歴史的な考えを踏まえ、現代の生活と結びつけることで、一時の流行で消費されない、陳腐化しない建築が生み出せると考えています。
・シンプルなマテリアル構成。あれこれと沢山の素材を使用するのではなく、絞って使用することで生活そのものが引き立ちます。
・ボリューム感を軽減するため2つの勾配からなる屋根の構成。
・プロポーションの検討を徹底的に。
お施主様と設計者が外部木塗装、内部の木塗装を行ったことです。
共に愛着や自身でメンテナンスの出来る技量を身に付けることができました。
住宅づくりはご予算の兼ね合いや夢や理想がたくさん出てくるかと思います。
時に自分自身から湧き出てくる考えを少し抑えて、住宅の建つ周りの風景や歴史、文化に目を向けるとその場所にあり続けても良いと思えるものが生まれると思いますし、何よりデザインが古臭くならず、馴染んでいくものができると思います。
水晶の塊!
有限会社マルハ建設
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