世田谷区尾山台の閑静な住宅地に建つ家族6人のための住まいである。三州瓦による大屋根と道路に面する庭と木塀のリズミカルな外観が現代を表象するような和の雰囲気を出すように考えた。瓦による大屋根は長い時間を経てもなおその性能は担保され物質としての建築がその持続性を確保出来ることから、次世代に残すべき住まいとなる。内部では楢、杉、桧、桐、桜といった無垢木材やしっくい、珪藻土といったを自然の材料を現代的な和の感覚で構成している。見た目にも優しく現代的でありつつ、木の香りや暖かさ、物理的な輻射熱の効果、家の周りを取り巻く緑豊かな庭など、五感全てで気持ちの良い住まいを作り出している。また、屋根の垂木構造を表しとし、構造のダイナミックさも感じられるようにしている。現代の瓦屋根の住宅の表現と内部の現代的な和の豊かな空間性を追求した住まいである。
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