70年代中期に建てられた二階家の和室一室とリビングルーム、そして脱衣室のリノベートというご依頼でした。本来は部分的施工はお請けしていないのですが、のちのち他の部分も同様の改修で統一させたい、庭には小屋を建てたいなどのご相談内容から「第一弾」的な施工として承りました。また普通の住宅でありながらお庭でヤギを飼っているという、一風変わった暮らしをされている点もお請けした理由のひとつになっていたかもしれません(笑)。
・間仕切りと掃き出し窓はフォルディングドア(折れ戸)と観音トビラをイチから製作して設置&交換。
・木製フロアと腰板、そしてグリッドの天井はフラットハウス仕様。押し入れは抜いて床を延伸、ハンガーバーを設置しました。
・照明器具は1950年代の米国製をブラッシュアップして設置。着物を仕舞っていた箪笥は、Cees Braakman風デザインのチェストにカスタマイズし部屋に合わせました。
こちらは広々とした庭でヤギを放し飼いにしているご家庭なのですが、「彼」が網戸やドアを頭突きし破壊したり、エアコンの室外機を転がして壊したりと(愛嬌があってカワイイのですが 笑)やりたい放題だったため、まずは家側に来られないよう庭半分を仕切る木柵の製作から入りました。
市販のフェンスなどにせず、木杭を打ち込んで木でイチから製作。屋外木部用塗料で仕上げました。室内から見ても気持ちが和むよう「牧場感」の演出に時間と手間を割いた経緯、おかげで室内からの借景は「日本離れ」を実現させています。
木床にするため畳を上げたら下からカビの生えた木製引き戸5枚が出て来ました。家主が入居時に施工を依頼した業者がどこかから廻して来て、断熱材の代わりに敷いた様子。廃棄費も節約でき一石二鳥だったようですが、同業者として怒り心頭です。また、交換したコンセントタップの内部に埃が溜まっていたり、エアコン業者の怠惰な配線処置なども発覚し、危うく火災に繋がるところを予防できました。
今まで施工して来て、同業者の悪事の後始末をしたり事故が予防できたりという事例は初。これまた稀少かつフシギな体験でしたが、家主には改修以外の部分でも少なからず喜んでいただけました。
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