用途の固定された空間に興味がある。廊下や階段など、明確な用途、使い道が決まっているスペースである。基本的に廊下は歩くモノであり、階段は登るモノである。個人の生活の多様化で寝室や個室は、どのように使われるか具体的な目的を好まず、むしろフレキシブルなだけに閉じられた空間を求められているように思う。また、廊下や階段は無駄なスペースであり、住宅内でのウェイトを小さくすることが何となく正当化されているようにも感じる。この空間を今一度見つめ直して、住宅内でのウェイトを上げていくことで、住宅ない別居のような個室をやんわりと結びつける楽しい住宅を作れるのではないかと思う。このジュウタクでは、廊下・階段・玄関が全体のヴォリュームの半分近く占めている。鮮やかな緑が映える庭のような植栽が内側か外側なのか?を一瞬分からなくする。
☆AWARD
2017 インテリアコーディネションコンテスト 優秀賞
自然を感じながら生活していくような住空間を作っていきたいと思っています。住宅の中心には、全面トップライトを設けた吹抜けの玄関と階段を兼ねる「ウチ庭」を作ることにしました。「ウチ庭」は、実際に植物を育成できるように床をくり貫いた地面があります。もちろん、その吹抜けは植物が育つように日中は燦々と自然光がトップライトから降り注ぐ空間となります。 1階は、アプローチ・ソト庭と連続したコンクリート仕上げとすることで外部との繋がりをより強く感じることなり、内外の境界線が薄まる空間を作ることができました。この「ウチ庭」の空間は各居室とは性質の違いが視覚的にも変化を感じるように、仕上げを針葉樹合板に染色塗料で素地が分かるように塗っています。また合板をレンガ張りとしました。階層を感じさせないように考慮して水平目地を連続させないことで、一つの固まりとしての空のヴォリュームを感じるように施工しています。
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