横浜山手の高台に拡がるゆったりと落ち着いた住宅地に建つ、夫婦とこども2人、4人家族のすまいである。
敷地は通りから中に入った路地状敷地で緩い勾配のアプローチを抜けた先にある。
1階は周囲を塀で囲み、家族の集まるリビングダイニングから背の低い間仕切りで区切られた奥のキッチンやゲストルーム、南側の庭まで拡がったひと繋がりの空間である。
四周隣家で囲まれているため、隅になる部分には上方に視線が抜けるよう2階に孔をあけ、ハイサイドから光を取り入れている。
キッチンからダイニング、リビング、庭のテラスへと続く壁にはクライアントが以前居住していた栃木でなじみのあった大谷石を張り、その素材感が吹き抜けからの光を和らげつつもテラスへのつながりを強調している。また構造を木造と鉄骨のハイブリッドにすることで天井が高く、大きなスパンのゆったりとした公共空間のような佇まいを意識した。
一方2階は勾配屋根と天井の低い部屋が並ぶ親密で落ち着いた空間である。
2階のバルコニーから続く階段で屋上に上がると丘の下に広がる横浜の風景が一望できる。
用途:住宅
敷地面積:197.90m2
建築面積:88.81m2
延床面積:153.12m2
構造・規模:木造在来工法 地上2階
竣工:2018年9月
構造設計:yAt構造設計事務所
施工:ヨシナガ工業
Photo:Norihito Yamauchi
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