沖縄新看護研修センターのプロポーザル案です。
要求された全ての機能(諸室)をバリアフリーでフラットなワンフロアにまとめ、建物全体を持ち上げました。建物の下に生まれた大きなピロティを駐車スペースとしています。沖縄は車社会なので、広い駐車スペースから目的の建物に向かうまで強い日射しやスコールから利用者を守り、最短距離で目的の場所に行けるように計画しました。
ワンフロアにまとめた研修センターは、関係性のある部署毎にまとめ、それぞれの部署の間に中間領域となる移動空間を差し込みました。この中間領域は単なる移動空間ではなく、様々なアクティビティを生み出します。このアクティビティスペースによって、大きなフラットスペース全体が、沖縄の強い日差しを柔らかい光に変換し、建物全体を自然の風が通り抜ける開放的なスペースへと昇華させます。
設計担当:納谷学、納谷新、
構造設計:かい構造設計 寺門規男
構造形式:鉄骨造
①全ての諸室を上に持ち上げてバリアフリーにして、グランドレベルは駐車スペースにして、用がある場所に直接行けるように動線をコンパクトにしています。
②駐車スペースが建物の下にあるので、沖縄の強い日差しと突然のスコールから利用者を守ります。
③建物の外壁面を小さくして、建物にかかる耐風圧を軽減して構造の負担にならないようにしています。結果コストダウンになります。
敷地いっぱいに駐車スペースを確保しなければならないほど、駐車台数が求められました。建物全体をもちあげる事で、一気に解決です。また持ち上げることで起こる動線をコンパクトにして解決しました。
難題を解決するのが私の役目だと思っています。
クライアントは問題を出題する人。建築家は、その問題を解く人。
難しい問題を解くのは楽しいのです。
タカアシガニ
細くて長い鉄骨の柱が建物全体を持ち上げている様は、まさにタカアシガニ。
元スタッフ6名
かい構造設計 寺門規男