初めて計画地を見た際、車の大きさとは不釣り合いな大きな市販のカーポートが、この界隈の街並みを作っていた。駅から離れた郊外では車庫2台は必須ではあるものの、何か気になった。
そこで、間口9mの縦長の敷地に、住宅、植栽と車庫の3つを並行に配置した。敷地は奥に向かって勾配があり、建物は平面と高さの双方で徐々に拡がりを増していく。通り側に高さを抑えた小さな個室を置き、奥に大きな気積の家族スペースを置くことで、街に対する人間的なスケール感を守った。植栽とアプローチを挟んで並ぶ車庫はパーゴラで覆われており、やがてクレマチスとジャスミンが一面に拡がり、住宅と並ぶ緑のファサードを形成し、この界隈の新たな景となることを楽しみにしている。
クライアントのこだわりは、住まいの熱環境性能です。
断熱材はセルロースファイバー吹付断熱。サッシの性能も上げています。
2階のリビングには薪ストーブを採用し、上に上がった暖気を軸流ファンで1階の床下に運んでいます。
この案件は十分な設計期間がありましたので、クライアントとは綿密な調整ができました。
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