敷地内に各世帯の家、離れ、倉庫の複数を含んだ構成が多く存在する地域に、建主のご実家があります。この敷地内に若夫婦家族の住宅を建てる計画です。
母屋、離れ、垣根、農機具庫で囲まれた静穏な中庭と母屋・離れの間を通り抜ける心地よい風を受けて、この状況を肯定した関係性を築くことを目指しました。そのため、母屋と平行に矩形の細長い7寸勾配の切妻屋根ボリュームを配置して中庭を囲み、矩形の長辺方向(母屋面)に対して細かく分割したボリュームを、一筆書きの様に下から上へと流動的に床・天井の高さを変化させた隣接型として、中庭と母屋との関係性が各々に築けるようにしています。