この店舗は、主にイタリア製のオートバイを取り扱うバイクショップで、Show Roomとバイクを修理するための工場を併設しています。
敷地は、熊本市東区の比較的交通量の多い道路に面した角地です。北側と西側が道路に面しています。
建物は平屋ですが、Show Room部分は工場部分よりも天井を高くし、北面に大きな開口を取っています。この開口は、縦にサッシを分割することで、外から内部が少し見えにくくし防犯面でも有効な開口とし、一旦室内に入ると開放的で落ち着いた空間にしています。また機能が異なる2つの空間(Show Roomと修理工場)の天井の高さを変えて、空間自体に変化をつけています。この変化がそのまま外部に現れている2つの異なるヴォリュームと、大きく張り出した庇の横ラインの単純な構成が、建物の存在を静かに主張しています。
オーナーの思いもあって、北面の大きな開口、無垢フローリング、旧店舗で使っていたカウンターの再利用など、こだわるとこにはこだわっていますが、「低予算」ということから全体的に部屋と設備は必要最低限にしぼりこみ、使用材の種類も少なくしています。
色もオートバイのビビッドなカラーが映えるように、内外装共に色を使わずにモノトーンで全体を統一し、シンプルな建物になるように心がけました。
ストレートで、こだわるところはこだわるオーナーの人柄を表したような建物ができたと思っています。