豪雪地の長岡市中心街に建つ住宅です。
家業の店舗は残し、住宅部分を建て直しています。建築基準法による構造遡及の適用を避けるため、既存建物と新築部は、建築的に切り離し、冬季の雪を避ける、大きな庇を付けた路地でつないでいます。
住宅は、高齢の両親に配慮して、1階を主体とし、その上に、大きなロフト(小屋裏)が載っています。
大きな光窓を持つロフトは、家をさまざまに結び付ける場所となっています。
1つ目は、物(家族の記憶)を置く場所です。2つ目は、1階が雪に埋まる豪雪時、2階の高窓から、各部屋の天井開口部を経由して、雪に埋もれた1階に光を取り込む場所です。3つ目は、開口部経由で、各部屋の気配が伝わり、家族を柔らかくつなぐ場所です。
大きな空である2階天井に、開口部から漏れた各部屋の灯りが映り、活動の音がぼんやりと伝わります。家族の気配が、間接的に、ロフトの高さで混ざり、個室型や、1室型の家と違う、コミュニケーションの新しい関係をつくって行きます。
その気配は、ロフトに置かれた物が語る記憶の上での家族の気配ともつながって行きます。
冷暖房は、床下に設置した空調機から出た空気が、窓際のスリットより吹き出します。それを、天井で吸込み、熱交換式換気扇により、熱は保ったまま、空気をきれいにした後、再び、床下の空調機から吹き出します。
空気を巡回させることで、家全体の空気の温度差がなくなって行き、効率的な運転ができるようになります。
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