鹿児島市の高台に在るミニ開発地に建つ住宅です。南西方向に開けた崖の先端に位置し、南と西側の隣地は1.5階分ほど低くなっているため、将来的にも視界を遮る物が建つ可能性は低い場所です。その眺望の素晴らしさを増幅するために、1階をピロティーとし、壁柱で構成した2つの強靭な構造コアにより持ち 上げられた2階に、水周りを含む全ての主室を設ける事としました。小山を切り開いた宅造地は、切り盛り土工事を行う事が多く、本敷地もL型敷地の寄付き道路側が盛土部分に当たります。敷地のL型形状と前述の支持地盤の状 態、風当たり等を考慮して、眺めに対して開いた「母屋」を道路にほぼ平行に、崖から離して配置しました。残った崖の先端部に、パノラマビューを楽しむ為の 「離れ」を設け、非日常的な空間への移行装置としてのブリッジにより、アプローチするレイアウトとしました。