敷地は古くからの住宅街で、周囲には既に多くの建物が建ち並んでいます。北側と西側に道路が面し、南には隣家が存在します。やや南東の土地は2.0m程下がり、庭として使われていて視覚面、採光面で空いています。
この敷地に方位に素直にプランをしてしまうと、一番大きな窓は隣家と向き合うこととなり、プライバシーに劣るため絶えずお隣を気にした生活を強いられます。
そのために、このプランで考えたことは建物からの視線の抜けや採光を南東面から確保することでした。へノ字の平面は、ここから生まれました。
2階の内部の壁の色塗りも家族総出で仕上げられました。
南東面に建てた塀により、外からの視線を気にすることが無くなりました。まるで中庭のような小さなお庭は自分たちで育てると言うポリシーによって、植樹をし、畑を耕されています。
北側の道路に沿った低い石積みも自分たちで積まれました。そこに何を植えようかと画策中とのことです。
住まい手は土地探しに数年掛けられましたが、最終的にはお子さんが転校する必要のない元の居住地から目と鼻の先の家が、たまたま運よく売りに出されたタイミングで購入されました。
条件に見合った土地を手に入れるには、こう言った運って大切ですね。土地代が想定よりも高かったため、資金計画は少し上がりましたが、住まい造りって、何かを我慢しないと思うようには進みません。
住まい手さんは、これから仕事を頑張るとのことで発奮されています。