1.建物の特徴
この計画は、限られた敷地内に既存園舎とマッチする0~1歳児の保育室の増築工事です。
敷地の特性を活かしたこの建物は、多くの可能性と希望を望まれた施主のご依頼を具現化したものです。
新しい園舎は、2つの円弧で囲まれた逆B型のプランで、小高い大小の丘のような屋根、木製デッキ床で列柱の続くRの掛かったバリアフリー化された渡り廊下があり、室内と園庭とが一体となった園舎です。
そして、小さな建物ではあっても、既存園舎と調和し個性のある建物としてその存在感を表現する建物です。
具体的には、外部では、屋根の頂上にはこの建物全体を見守るフクロウ(家のお守り)のモビールが載り、
内部は、床暖房の木製床、コルクシートの腰壁と漆喰壁、木造の露出天井とそれを支えるトラスの傘の骨組みのような梁が大きく掛かっている。また、ステンドグラスの覗き窓を設け、彩りも添えて計画している。
色調については、乳幼児のための住空間であるため、ベージュ・人肌・木の色=自然素材のもつ美しさを
尊重し、着色は極力押さえている。素材の持つ本来の色の移り変わりを時間と共に期待している。
2.設計のコンセプト
設計のポイントは、乳幼児のための空間=自分の家に居るような住空間としました。
具体的には、小さな子には腰壁のある落ち着いた空間を、それを見守る保護者や保育士の方々には、安心して子どもを預けられる空間、子どもの様子が一望できる見通しの良い空間となるよう計画しました。
3.環境への配慮
使用材料については、木材などの自然素材とし、シックハウス等安全・安心面に配慮した。
また、屋根や外壁には断熱材を施し、開口部にはペアガラスを採用して熱の損失を抑え、建物全体の環境負荷軽減に対応し、冷暖房空調等へのランニングコストにも配慮している。
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