築50年の古いマンションのフルリノベーションです。50年も経つと、ちょこちょこ手が入っています。設備の新調や内装仕上げなど。どれも適当な工事です。大概「安く」を第一命題に行われます。そうやって古いものは価値のないものだと根拠にも乏しい考えで空き家、解体という一途を辿ります。
とても立地が良い場所に格安でマンションを手に入れる。確かにコンテンポラリーな耐震性能はありませんが、バランスが取れています。趣味性が高い、例えばミッドセンチュリーや70年代のサブカルチャーを感じさせるしつらえにして、居心地の良い空間を作るなんてのは結構価値がある普請事業だと思うのです。
モチーフはクルーザーのキャビンです。古くても「やれてはいない」様式美を再現しました。芳醇ですよ。でもクライアントはDJが趣味。若かりし頃、ロンドンに住んでいてレコードを回していた経験が有ります。伝統とサブカルチャーの融合を一番に意識しました。
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