三方を山に囲まれ一方を海に開く鎌倉に建つ住宅。クライアントからは昔からそこに佇んでいたような家にしてほしいとの要望があった。そこで平面的には大きな場をつくるのではなく、少し台形の敷地にアジャストするよう小分けにした矩形のボリュームを雁行しながらも、中庭を形成するように配置した。立体構成においては、鎌倉の山々のように光や風が通り抜ける谷間や切通しを設けた。中庭をはじめ建物を取り囲む植栽は、植生図を元に元来この地域に植生している木々を選択し背後の山々との繋がりを形成した。建物は自らは動くことができない植物と似ている。季節によって移り変わる環境に備え、あちらこちらへと可能性のための枝を分岐をしている。
構造設計:ロウファットストラクチュア
ランドスケープ:hondaGREEN
施工:栄港建設
資料請求にあたっての注意事項