豊かな天然温泉を有する避暑地として有名な霧島の山中に建つ別荘です。南斜面の先に錦江湾と桜島を望む絶景が広がります。その絶景を生かすべく、接地性よりは視点を高くするために、アプローチレベルがそのまま斜面に対して浮いていく構成としました。また自然の地形を温存する為に、跳ね出しの部分を広くし接 地面を少なくしました。 木立の垂直ラインの中に浮かぶ水平ラインをデザインの要とし、水平面の屋根や床板を白く仕上げ、柱等の垂直要素は素材感のあるコンクリート打放しとします。斜面に突き刺したコンクリートの壁から、床板と壁板が突き出したイメージです。 室内からは、角の柱を小径の丸柱とし開口部を角で連続させ、月見台のように風景の中に突き出す4メートル跳ね出しのバルコニーと、深いひさしで風景を水平に切り取ります。