閑静な住宅街に建つ、築30年余りの2世帯住宅を取り壊して、現在の生活にあった年配夫婦の住まいへの建替えの計画。土地が広く、十分な庭の広さを取れる
ため、使い勝手の良い平屋の計画とした。
無垢フローリングや石、オーダーメイドタイル、漆喰等、素材感のある材料をバランスよく使い、落ち着きのある雰囲気を目指した。リビングダイニングは勾配天井にして開放感を出し、キッチンは料理好きのご主人の使い勝手に合うよう、打ち合わせを重ねオーダーで製作した。床と家具と建具の樹種や色を合わせることで統一感を出した。
アクセスがしにくく、放置されがちであった既存の庭は、リビングダイニングから容易に出入りできるようにし、植栽は思い入れのあるものは剪定して残し、新たに追加して整え、新旧の樹木でバランス良く配置された庭となった。アプローチ脇にも植栽し、雑木をくぐりながら玄関へと至るようにした。植栽が育ち、建物が緑に包まれるのが楽しみである。
旧家では、冬は1日中暖房をつけ、光熱費がとても高額であった。特殊な設備機器を使わず、小さなエネルギーで、家中の温度差の少ない住まいが求められた。
開口部の性能を上げ、確実な高気密高断熱施工によって、全熱交換型第一種換気と小屋裏、床下のエアコン2台で1年を通して快適性を得ることができるようになった。
高気密高断熱住宅の施工に慣れた工務店と協働で家づくりをすることにより、意匠と性能を両立した理想的な住まいができたと思う。
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