周辺は市街化調整区域であるが故、建替えもされずに朽ちている山荘の数々が点在していたが 近年は神戸市の土地利用基準の緩和を受け、少しずつその景観も変わりつつある。
敷地は山頂の観光地から少し奥まった、静かでゆったりした古い山荘地である。
出来るだけその土地の姿を残すよう、造成せず傾斜地のままの地形を生かすよう建物を計画した。
プランは等高線に沿った配置計画とし、外観デザインは山並みを切り取ったような形状としている。 エントランス側のマッシブで閉じた外観から一歩中に入ると大きな開口により視界が開かれ、 傾斜地の下に続く森の木々が視線の先に、まっすぐ広がっていく。
1階には大きな吹抜けを持つセミナー室、2階は天井高を抑え落ち着きのある小セミナー室を配し、 天井の垂木梁が森の枝々を感じさせるように、この2つのセミナー室を立体的に繋いでいる。
照明のペンダントはあたかも枝に生る実のように、この空間の内に『森』を作り出しているのである。
建物内外の『森』が繋がるように。六甲の『森』に広がるように。
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