地下鉄駅傍の閑静な住宅地に建つ、単身者のための住まいである。
全てに手の届くような「ちょうどいい」スケールによって、使い易く温かみのある空間となるよう注力した。
これまで暮らしてきた敷地のうちの必要最小限を新居用とし、残りを売却用地という計画において、車庫を建物1階に組み入れた総2階建てとし、全く無駄の無いコンパクトなプランとした。
1階は車庫、和室と水回り、2階を主な生活の場としてLDK、ライブラリー、寝室を配した。南東に景色が開けており、2階はそちらに向けてのみ大きめの窓を設けてダイニングとした。
ライブラリー、リビング、ダイニングは、片流れ屋根の梁を表した木質と、やや粗面の左官仕上げの壁による、程よい明暗と、陰翳の美しいコージーな居場所となるよう図った。最小限のスペースながら、それぞれの繋がりによって、狭さを感じさせないゆったりとした空間となっている。
外部と内部の主な空間を、色調、骨材等の僅かな違いによる、同材の仕上げにすることで、小住宅として「ちょうどいい」纏まりとなっている。
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