二世帯住宅での計画。
南向きの敷地であるが、前面道路と宅地面との高低差が2.5mあり、間口は狭い。敷地面積は35坪弱で、極端な狭小敷地ではないが、建ぺい率の規制が40%と通常の60%より1.5倍も厳しい敷地である。逆算すると、23坪の狭小敷地に建てる場合と同じ大きさの建物しか建てられないことになる。さらに、壁面を隣地から1m以上離さなければならない規制もあり、建ぺい率一杯までのヴォリュームを確保することが必然となった。高低差の方はアプローチ兼ガレージの地下利用で生かすことにした。
建ぺい率に算入されない出窓を構造の許す限りとり室内空間の広がりを得ることを図った。南側全面が出窓になり広がりを持つことができたと思う。また、腰の高さが低いので、この出窓はベンチの代わりにもなる。屋根勾配なりの天井を貼り、内部空間のヴォリュームも確保した。内部仕上はシンプルにすることで圧迫感のない空間を目指した。
キッチンはオープンに造ったが、完全オープンの場合のかたづけのストレスを省くため、手元は隠れるようにした。吊戸棚を無くして、開放的にしたが、その代わり流し前には仮置きスペースを確保した。レンジ用の換気扇は下引き換気扇タイプを使用し、上部に目立つフードを無くした。
北側隣地の雑木林を見るために、北側に大きな窓を設け、さらに、屋根にトップライトを2ヵ所設け、ダイニングの椅子に座ったとき、木々の梢が見えるように計画している。
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