この家には玄関というものを設けず、引き違いのサッシからキッチンに面した土間へと直接入る形としています。
土間に入ると目の前には一枚板の大きなテーブルが現れます。テーブルにはコンロが組み込まれており、このコンロ付きのテーブルが家の中心的な場となります。
その上には、黒皮鉄で製作したレンジフードがあり、煙突状の筒が解放感のある吹き抜け空間へと視線を導く仕掛けにもなっています。
1階はキッチンを中心に居間部分、浴室等の水回り、物置場所となる土間を配置し、キッチンから居間部分、2階とスキップフロア状に階高を上げています。居間部分のフロアは一部畳敷きとなっており、このフロアから2階へ上がる階段の奥、キッチンから居間部分を臨む先には壁一面の大きな本棚を設けています。
この本棚は、階段をのぼりながら棚の本を手に取ることができ、手の届きにくい場所などには写真などを飾るようにして使われています。
2階は廊下を挟む形で吹き抜けに面した長いデスクと3人のお子さんのためのロフト付きスペースがあり、廊下の先にご夫婦のための書斎と寝室があります。
書斎には吹き抜け部分に面した小窓を設け、そこから家の様子をのぞくことができます。
寝室には風通しとプライバシーの確保を兼ねて外部物干しスペースが隣接しています。