遠くに海を眺める鎌倉山の高台にて、築30年の混構造の建物をリノベーションし、造形作家のためのアトリエ付き住宅を計画した。擁壁を兼ねたRCの地階では構造の即物性を引立て、自由な創造のための効率的な配置を行なった。その上に載る木造平屋の一階は展望と広さを活かした居住スペースとプライベートなギャラリーを配した。木造平家部は瓦屋根の和小屋を支える架構の迫力を活かし、同時に断熱性・耐震性などの居住性の向上も重視した。アトリエや、大きなキッチンを備えた居住スペースは、地域の公民館のように、様々な集いの場にもなるようにと意図されている。