ほぼ180度、海を一望できる絶好のロケーション。リタイアされた御夫妻と、週末にくつろぎに帰ってくる御子息のための定住住宅である。海に向かって道路レベルより1層分低い敷地であるが、さらに前方の隣地には樹木が生い茂っていて、将来的には3階建て程度の建物が建つ可能性も憂慮された。将来にわたってこの海への素晴らしい眺望を確保するためにも、建物は3階建てとして、居間などの主要な居住空間やテラス、浴室など多くを3階に配置している。低層住居専用地域内の3階建てとなるため、北側斜線制限、日影制限および建ぺい率、容積率などの厳しい規制を受けるが、1、2階よりも3階が大きく、北側に向かって建物がスレンダーとなるという少し変わった建物形態が、検討した結果合理的なものとして導き出された。ゆるい登り坂にそって建物にアプローチするにつれ刻々と変化していく外観の表情や、海への視線の開き方、様々な角度やレベルからの海の見え方を、眺望が素晴らしい場所だけに単調にならないように少しずつ変化を与えるように工夫している。
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