鎌倉に残された山の頂上近く、緩やかに湾曲する道路の内側の谷がこの3世帯住宅の敷地である。全面傾斜地である分、春には桜の花で埋め尽くされる鎌倉らしい緑の濃い山の風景を望むことができる。谷のまま残されていたこの敷地にも元の所有者が植えたサクラの大樹が2本鎮座していて、そのサクラの樹を伐らずに残すことを前提として建物は2本のサクラの樹に埋もれるようなかたちとなった。元の自然地形に余計な負荷を与えないように敷地には造成を施さずに独立基礎による高床形式の木造2階建てとしていて、ゆるやかな坂道である前面道路の高低差を活かしてそれぞれ別に玄関を設けた完全分離型の3世帯住宅となっている。各世帯ともに谷の風景やサクラの花を楽しめるテラスがそれぞれ設けられていて、その快適な半外部空間が各世帯のつながる共有のスペースとなっている。
既存の山桜の大木を2本残した配置。
完全分離の3世帯住宅のレイアウト。
古民家テイストの素材仕上げ。
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