「サンチャノマド」はリタイアされたご夫婦がゆったりと暮らす住まいです。都市部にありながら、静かな時間が流れるような垂木が緩やかに連続します。
1つの敷地を相続により2分割し、親戚同士が隣り合って住む住宅で、戸建住宅、アパート、マンションなど多様なスケールの住宅が密集した街の中で、街を感じながらも豊かな内部環境のある住宅をつくろうと考えました。2つの住宅の間のヴォイド、屋根や壁、窓を譲り合って配置することで、それぞれに光や風を取り入れ、出窓やテラスによって住宅内部と街の間にスペースを設けることで、街との距離をつくりながら、内外を繋げています。
1階には寝室や水廻り、収納、2階にリビング、ダイニング、キッチン、書斎を配置しています。
2階の中央には、ベンチやデイベッドになる大きな出窓があり、街の風景を切り取り、光と風を取り込みます。