明石海峡大橋を望むマンション最上階のリノベである。お子様が電車好きだったこと、リモートワークで家族みんなの居場所を増やす必要があったことから、電車のように空間が細かく分節された空飛ぶ列車「スカイトレイン」をコンセプトに空間を紡いだ。最上階でありながら眺望のメリットが活かせなかった既存の間取りから、瀬戸内海へと向かう軸を空間に挿入することで、面積以上の広がりを生み出し、外部環境も感じながら家族みんなが好きな場所で過ごせるようにしている。海が見え、仕事や勉強、食事も出来る車掌室、少し距離をおいて薄暗い場所から空が見える1号車、みんなの服が収納される2号車、寝台列車をイメージした3号車、ワークスペースがメインの4号車、何も置かない余白としてのプラットフォーム、窓から空だけが切り取られる待合所、売店をイメージしたキヨスク…。住宅特有の温かさや固定概念を捨て、むしろ公共空間のような佇まいをまとうよう光と無彩色のグラデーションで構成する建築を目指した。マンションという限られた空間の中でも外部環境や家族間で様々な距離を取りながら、スカイトレインは家族を乗せて今日も走る。
空が見える電車スカイトレインをイメージしてリノべ
床を壊さずにローコストで施工
限られた面積の中でもご家族の居場所が増えたこと
お子様が電車好きだったこと、コロナ禍でご家族の居場所を増やしたいというご要望からスカイトレインというコンセプトで空間を紡ぎました。元々は標準的なマンションの間取りでしたが、床を少しアップさせて外へ向かって座れる居場所を設けたことで空を感じられる車掌室になりました。
スカイトレインというコンセプトに施主さんも乗ってくださって、毎回打合せが楽しかったです。設計だけでなく、施主さんや工事店さんも自由にアイデアを出せる関係を築きつつ完成しました。
家づくりは会社よりも「誰とつくるか」が大切だと思っています。
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