茨城・小美玉で農業を営んでいる家族が、畑の隅に家を建てることになりました。
友人の多いご家族で、みんなが集まるLDKを背骨のように中心に置き、そのLDKの両側に個室や犬部屋が木々が枝を伸ばす様に畑に延ばして計画しました。
個室の間には庭が生まれ、畑と住宅をつなぎます。
リビングからは個室に挟まれた庭を介して畑の様子が見え、畑からは半分開かれたリビングが垣間見れます。
そのゆるさと解放性のバランスがちょうど良くなるように計画しました。
設計担当:納谷学、岡田祐介
構造設計:多田修二構造設計事務所 多田修二
構造形式:木造 在来工法
施工会社:一毛工務店
敷地面積:383.97㎡(116.15坪)
延床面積:126.70.97㎡(38.33坪)
1階床面積:126.70.97㎡(38.33坪)
①長いLDK
LDKを一つの長い空間にまとめ、その両脇に必要な個室を設けました。
②犬も家族
LDKにつなげた個室の一つが犬小屋でいつでも家族と繋がります。
③たくさんの庭
個室と個室の間には、それぞれの個室が使う庭があります。
広い敷地を有効に使うため、2階建てを希望していたご家族に平家を提案しました。
ただ大きい庭があるだけではなく、それぞれの個室が使える分散された庭と家族がみんなで使う庭が生まれ、建物だけではなく土地が有効活用されました。
2階建てをイメージしていたご家族でしたが、私が提案したのは平家です。竣工して住み始めたら、すっかり忘れて犬と庭が話の中心になりました。
設計事務所が提案するのは、必ずしも描いている住宅とは違うかもしれません。でも、そこには必ず理由があります。冷静に耳を傾け、本当に自分達に必要なものは何かを考え家づくりの方向を決めたらいいと思います。
木
LDKの両側に沢山の個室がバラバラに隙間を開けてつながっています。その様は木の幹から枝が出ているよう。
岡田祐介(元スタッフ)
多田修二構造設計事務所 多田修二
一毛工務店
Yクラフト 吉田晴彦