東京の都心部に建つ築50年の木造住宅のリノベーションです。
敷地は2つの道路に面していますが、既存建物1階は光が入らない真暗な部屋とガレージになっていました。周辺にはオフィスや店舗が建ち並び、既存建物は道路ぎりぎりまで建っているため、出窓や土間をつくることで道路と生活スペースにほどよい距離をもちつつ開放し、中央の階段周りの吹抜けは光の井戸として上から光を取り入れました。
内部は一部床を上げて床下収納やロフトをつくることで、スキップフロアとし、各スペースを上下左右に緩やかに繋いでいます。
土間に木を植えたり、間仕切り壁に窓を開けることで、家の中に屋外的な要素を取り入れ、住宅としてのゆとりを与えています。
耐震補強をしながら、架構を工夫することで、室内のさまざまな大きさの開口部により、細長い建物の中で最大限の視線の広がりを実現しました。
(写真:西川公朗)