年齢を感じさせる木々に囲まれ、鎌倉らしい森の中での計画。木々や花々が接近するこの住宅は、景観に寄り添い、あまり目立たずひっそりと佇むようにありながら、威風堂々とした姿であるべきであり、現存する緑を極力残す計画となった。あたかも、森の中の別荘、高級旅館に来たような感覚の持てる住宅にしたかった。水平方向に伸びやかに納まる庇と、垂直方向に延びる2階部分で緑の中に隠れながらもきちんと主張できる意匠にしたいと考えた。庭や山の緑に向かって全面的に開いた今回の窓計画は、木々で遮られてしまう日射に配慮したものでもあり、より自然と一体化した内部空間にするためである。木々の擦れ合う音、鳥のさえずりを楽しみ、緑を慈しみながら生活していって欲しいと思う。
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