小さな川だけど、鮎が遡上し太公望が竿をのばす清流沿いに、南に向いた平家の住宅を計画しました。
川も南、全ての部屋を川に向かって並列に並べ、川に近づき南から太陽の光を存分に享受できる環境を最初に用意しました。
もっと川に近づくことはできないか。
全ての部屋をグランドレベルから数段掘り下げてみました。掘下げた分、天井も高くなりダイナミックな空間を手に入れました。外のデッキテラスもリビングからの延長で川に近づきました。
籠り感と開放感を同時に手に入れ、川に寄り添う矩形の住宅ができました。
①川に沿って長方形の長い平家。
どの部屋からも川が感じられ、南に向いた部屋にしています。
②高いリビングの天井とデッキテラス。
地面を掘り下げ、その分天井の高いリビング・ダイニングができました。
③豊富な収納。
北側の廊下に沿って長い収納を作り、家の断熱と全面道路の遮音にも役立つ様にしました。
道路と川に挟まれた広い土地でしたが、細長い形状で奥行きを確保するのが難しい土地でした。
その土地の特徴を利用して、細長くても生活しやすく道路の音が気にならないプランを提案しています。また、せっかく川があるので、その川を楽しめる様にリビングの床を掘り下げ、リビングから直接使えるデッキテラスを用意して川に近づける様にしました。
一般的には敬遠される土地でも、短所を克服して、長所を伸ばす建て方があります。
むしろ、それがオリジナリティを産んで、他にはないあなただけの家に近づく手立てになるかもしれません。
気になる土地があったら、ご連絡ください。
羊羹
見たままです。道路側から見ると焦げ茶のガルバリウムに包まれた羊羹みたいだと言われました。住宅には見えなかった様ですね。
太田諭
かい構造設計 寺門規男