都市部でありながらも、緑が豊かなとても大きなな敷地、そこ に佇むお住まいの建替え計画です。もともとは旗竿敷地でしたが、施主が所有されている道路側の隣地も含めた敷地で計画することになったため、計画地としては更に広大な土地となりました。ここにご夫婦2人のための住宅と、新しく始められる喫茶店(savo2480、このお店のサイン計画についてのブログ>も参照ください)を併用してつくるというプログラムでした。
この敷地をどのように扱えば、その大きさを有効活用できるのか…。まず全体を平屋とし、極力既存樹木を残す配置を検討しました。その結果凹凸の多い平面形状となりますが、それぞれの凹み部分は中庭的な場所になるため、各々性格の異なる設えとする。更にそれを愛でる開口部の工夫などによって、家や店舗の各所で緑を強く感じる空間演出を施すことをコンセプトとして、計画をまとめていきました。
プランニング以外にももう一つ敷地の大きさを活かす方法として、工事を2期に分けることにしました。1期工事で道路側に最低限住まうことのできる建築をつくり(2期工事期間中は店舗をLDK代わりとして使用)、奥の既存住宅から引っ越した後に、解体後してその場所に2期工事分を増築させるという計画。大きなワンちゃんがいることもあり、仮住まいの期間無しに建て替えを行うこと意図したアイデアです。
土地の広さだけでなく、工期やご予算的にもあまり縛りが無かったため、そしてもちろん住まい手のご理解もあって、色んな意味でとても広々、ゆったりした計画になったと思います。