多摩川沿いの台形の変形敷地に計画した二世帯住宅です。
1階は、多摩川の氾濫対策を兼ねて鉄筋コンクリート造とし、通常の住宅より少し階高が大きくして、事業のための倉庫と駐車スペースにしています。2・3階は、構造体を小さくプランが自由にできる鉄骨造として、2階を親世帯、3階を子世帯にしました。
台形の変形した土地を有効に使う為、外壁面に構造体を配し、内部空間が自由に間仕切れるようして、建具のない連続した空間で、家族のそれぞれの居場所を緩やかに繋げ、緩やかに仕切ることを提案しました。ともに床と天井を同じフローリング材を貼り、空間が連続している様をデザインに活かしています。
また、一階の玄関から屋上まで螺旋階段一本で繋ぎ、多摩川の土手からひとつ飛び出したペントハウスにして、多摩川を遠くまで望め、家族で花火大会を楽しめるようにしました。
設計担当:納谷学、相田宗徳
構造設計:かい構造設計 寺門規男
施工会社:高橋建設
構造形式:1階 鉄筋コンクリート造、2・3階 鉄骨造
延床面積:220.27m²(66.81坪)
1階面積:55.54m²(16.80坪)
2階面積:79.66m²(24.09坪)
3階面積:79.66m²(24.09坪)
ペントハウス面積:5.41m²(1.63坪)
受賞歴:2008 DAIKIN×JDN×LiVESエアスタイルコンテスト 特別賞
掲載誌:『新建築 2006.08号』
①混構造
1階は鉄筋コンクリート造で主に倉庫と駐車スペース、その上に2世帯住居の鉄骨造を2層載せた構造形式になっています。
②自由なプラン
鉄骨造の構造を外壁で支えて、中のプランが自由にできる様にしています。
③建具のない住宅
部屋を作るのではなく、プライバシーの高い最低限必要なスペースと外部デッキを組み合わせて、間仕切りのない一続きの空間で住宅を作っています。
クライアントの仕事の関係で、グランドレベルで駐車台数が通常の住宅より多く求められた。単純に柱を落としたのでは、希望の駐車台数が得られないため、2階部分をキャンチレバーにすることによって、駐車台数を確保した。
サンドイッチ
床と天井を同じフローリングの仕上げとしているのが、空間を挟んだサンドイッチの様。
相田宗徳(元スタッフ)
かい構造設計 寺門規男
高橋建設