「不特定多数のコワーキング的な活動」と「60人規模のレクチャー開催」をひとつの空間で両立することが求められたオフィス計画。
条件を整理する中で、企業の顔となる受付と移動可能な家具のデザインに徹するコンセプトに辿り着いた。限られたコストの中、建築的要素である床・壁・天井は、既存を全くそのまま利用する前提とした。植栽が、自然と人が集まるポイントの役割を担い、空間に柔らかな領域性を生みだす。床座、ソファ座、椅子座、ハイチェア座と4つの座高を設定し、其々に対応したテーブルを製作。高さの変化と同時に、家具モジュールを60cmに統一した事で、多様なアクティビティ毎に応じて最適化されたレイアウトが可能となった。植栽の緑とタモ材の風合をベースに、「日新カラー」と呼ばれるロゴに使用されている3色を挿色に用い、企業ブランディングに沿う形を模索した提案である。