この住宅は私の故郷でもある愛媛県松山市に建つ住宅です。計画地は少し郊外の住宅地ですが、裏側には田んぼが広がり夏には水の張られた田から蛙の歌声が響き渡る自然も感じることができる環境でした。
初めにクライアントから伝えられたコトは「住宅地なんですけど…雑木林に囲まれた様な空間で生活したい…」と言う事でした。また非常にシンプルな外観デザインを求められていて、派手ではなく落ち着いたキューブ型のデザインが好みとの事でした。そこで、プライバシーの高い空間を纏めた三つの箱を敷地に散り散りに配置し、その隙間に緑豊かな雑木林を作っていく事にしました。そして、その雑木林に囲まれる場にガラスで区切られた屋根が架かったスペースをLDKとしています。このLDKの天井は他の居室よりも高く、より開放的な空間として三方に緑を愛でることができます。
改めて考えてみるとクライアントが求めていた緑は決して庭ではないことが、とても重要な事だったと感じる。対峙する関係ではなく、囲まれる包まれる様な関係を作りたかったのだと思う。その上で、この思いへのアプローチは上手く機能し、一般的な住宅地の中という環境だが、本当に緑の中で生活しているような感覚を得られている。
緑の中で生活する事で自然の移ろいを感じ、木や花の世話をしながら、何気ない日常に潤いを与えていく。
リビングキッチンと庭の関係性をぜひ見て頂きたいと思います!
キッチンは特注キッチンを採用して、緑の中で料理を行えます!!
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