ヒルトップビル

恵比寿南での4件目のプロジェクトということで、商業ビルとしてだけでなく、これまでよりさらに、街づくりや周辺の人々へ配慮した憩いの場をつくりたいというお話しを受けて、できるだけ緑が多くゆとりのある場をつくることを目指しました。

具体的には、敷地北西の交差点付近で建物を大きくセットバックさせ、人を呼び込みかつ寛いでもらえるランドスケープをつくるスペースを確保し、さらに向かいのテラスビルと呼応するように道路に対して角度を持った壁をつくることで、駅から続く坂から、お店の賑いの様子を伺うことができるようにしました。
1Fの外構にゆとりを持たせた分、2-4Fはできるだけ大きな面積を確保できるように、一体的なボリュームとしています。
一体的なボリュームとすることで生まれる、大きな壁面の圧迫感や重量感を回避するために壁面には大小様々な開口部を設けています。一部の開口からは緑が覗き、1Fの外構から連続した緑が楽しめるようになっています。また、大きなFIX窓と外開きの開口部は外部に設けられたゆとりの空間と内部の賑いを繋げる役割を果たし、敷地周辺の雰囲気をより一層豊かで楽しいものにします。
5Fの住居階にはガーデンプレイスの夜景を存分に眺められるよう、南東の角にバルコニーを設けました。訪問される方々との時間を、寛ぎのある充実した時間として頂くために、お客様を招くスペースを大きめに計画し、プライベートスペースは最小限としています。プライベートスペースのある北面と、テラスビルに面した東面に設けられたバルコニーは周囲と一定の距離感を生み、また植栽等を置くことで視線を緩やかに遮ることできるので、居住空間としての居心地の良さを作ることができます。

株式会社キー・オペレーション 一級建築士事務所

小山 光

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