仙川沿いに多くの住宅が建ち並んでいますが、ほとんどの住宅は川に閉じています。
川沿いの緑道と対岸の大きな緑、小さな住宅だけれど周囲の環境の大きな豊かさを享受したいと考えました。
四角い建物の中央付近に階段を偏心させて設け、その階段を中心に空間がドーナッツ状に展開する様にしました。
1階を玄関とLDK、2階に寝室と浴室などの水周り、それにワークスペースを計画しました。
全面道路側の玄関をミニマムに抑え、階段を寄せて残った広いスペースをリビング・ダイニングに割当て、その間をキッチンが繋ぎます。
リビングから続くデッキテラスは、仙川とクライアントを繋げ生活を豊かのものへと変換します。
設計担当:納谷学、島田明生子
構造設計:かい構造設計 寺門規男
施工会社:有限会社高石建設 小林泰治
構造形式:木造在来工法 2階建て+ロフト
延床面積:60.76㎡(18.41坪)
1階床面積:30.38㎡(9.20坪)
2階床面積:30.38㎡(9.20坪)
ロフト階床面積:14.27㎡(4.32坪)
掲載誌:「はじめての家づくりvol.14」
①大きなデッキテラス
仙川に向かってリビングと連続する大きなデッキテラスを設けました。
②無駄のない動線計画
家の中央に階段を設け、廊下を少なく全てのスペースが機能する様にプラニングしています。
③大きなキッチン
狭小住宅ですが、キッチンは料理教室もできる様に5400mmもあります。
職住一体の住宅が求められました。
狭小住宅でも仕事の合間に息抜きできる様に、プランが回遊できる様にしたり、デッキテラスを設けたり、屋上に上がれたり、気分転換ができる様に提案しました。
以前の家に最初に訪ねて行った時、仙川に向かって家が傾いていました。
クライアントは気づかず住んでいたのです。
そして、それがきっかけで建て直すことになりました。
小さくてもできることはあります。
小さいから諦めるのではなく、可能性を広げるのが私の仕事です。
一緒に楽しみましょう。
スパイス
料理でスパイスを効かせて美味しくお皿を作る様に、小さくても住まいをより効果的に楽しめる工夫をします。
島田明生子(元スタッフ)
かい構造設計 寺門規男
高石建設 小林泰治