『美容室は変身する場所、その時間をゆっくり楽しんでもらいたい。』
そんなお施主様の思いを形にするためグルグル回る渦巻状の建物を提案しました。
長いアプローチを進んでいゆくと徐々に壁が高くなっていき日常の世界を切り離していきます。
それと同時にゆっくりと変身する場所が見えてくる仕掛けを施しました。
長いアプローチは日常という場所から、変身する場所に気持ちを切り替える時間を創ります。
この形状は受付・待合い、カットやシャンプーといった機能からも決められています。
待合スペースは安心感を持ってもらえるように床から天井までのガラス張り。
そして奥に行くに従い徐々に低くなるガラス面、カットスペースは腰から下のガラスと外側の壁が外部の視線を遮ります。
最も見られたくないシャンプースペースは、足元のみにガラスがくるよう設計しました。
渦巻きの形状がお施主様の要望を満たし、デザイン的にも機能的にも、
さらには内と外の境界を曖昧にする役割も担います。
日常を忘れ日頃のご褒美としてゆったりと流れる時間を楽しんでもらえたら光栄です。