築200年の民家の増築部分。敷地には、母屋、納屋などがあり、その間に落し込むように、増築部分を配置。内部は、水回り、家族の個室、夫人のアトリエ、収納から成っています。
周りは、農村の雰囲気を残し、母屋も風格を維持しています。 場所に配慮し、風景に違和感なく溶け込みながら、よく見ると少しだけ違って見えるようにつくりました。外観の鋼板葺きは、周辺で見掛ける素材、工法ですが、壁から屋根まで、全面を同じ素材でくるみ込むことで、「どこか違う」感じをつくりました 。
築200年の母屋のインテリアは白い壁と、黒い柱、梁、床から成っており、その母屋の構成を、増築部分に適用しています。柱と床は「黒」、壁と天井は「白」に仕上げましが、白黒とも、全艶で仕上げたため、母屋と連続感を維持しながら、「どこか違う」空気が漂います。
障子は、半透明ポリカ板を両面に貼り、モダンな印象をつくります。
全艶の床・天井・壁、ガラスや鏡の欄間に、風景が映り込みます。映り込んだ虚像は、実像と重なり合い、それが、また映り込み、天井や壁に、複雑な陰影のグラデーションが現れます。 日差しがくっきりとした日、天井では、虚像・再虚像・反射光が複雑に混ざり、雲が漂うようなもやもやとした陰影が現れます。室内にいながら外にいるような状態もまた、「どこか違う」感覚を呼び寄せます。
http://www.future-scape.co.jp/g200303works/g200303worksimage/g2003g08annex/g2003g08annex.html
資料請求にあたっての注意事項