富士山を臨む田園に建てられた住宅。この場所は関東の中でも寒冷地に位置づけられ、冬は-10度を下回ることもある。そのため寒い冬を快適に過ごせる住宅が求められた。寒冷地の住宅は窓を小さく部屋を小割りにする傾向が多い中で、蓄熱式床暖房の全館暖房方式を採用することにより、家全体をワンルームとして使えるような開放的なプランを目指した。室内の温熱環境を快適に維持するため、木造外張り断熱による高気密・高断熱化を図った。南面に大きな窓を設けて冬の太陽光を最大限取り入れるパッシプソーラーの手法を基本としているので冬の緩い角度で入ってくる太陽光を土間蓄熱層に直接当てることで自然な蓄熱を促している。夜は深夜電力にて蓄熱させ、昼間はその余熱のみで全館を暖房している。土間蓄熱層は床下からそのまま地面へとつながっているため、夏は地下の冷気が土間蓄熱層を冷やすことでヒンヤリとした心地よさを感じることができる。これにより夏はエアコンをほとんど使用せず、家庭内のCO2削減にも一役買っている。
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