築50年の団地の改修工事である。
建設当時の面影を残しつつ、機能改善と模様替えを行った。
コンパクトで面白い部屋になるように、「見通せる」「広がり」「色と素材の重なり」の三点を心掛け、設計した。
脱衣室は、給排水配管を一部やり直し、機能性の高い洗濯機置場と洗面台を設けた。それに伴い、床と壁の仕上げを一新し、明るい雰囲気を生み出した。
DKとリビングには、部分的に天井を作り、ライティングレールを設け、家具の配置に合わせて照明器具の位置が変えられるようにした。更に、鴨居で二分された部屋を一体化するために、その天井をリビングの照明器具とセットで計画し、部屋の中心でるLDKの性格を明確にした。
リビングの西側壁面が外部に面しているので、壁の熱伝導抵抗を上げる目的と部屋のアクセントを兼ね、杉の板材を貼っている。
各部屋にイエロ―、オレンジ、ブルーグレーを使うという要望があり、家具で隠れることがない天井面とLDKの大きな壁面に配色する計画とした。
クライアントのお子さんがモノ作り体験をすることも、本改修工事の目的の一つなので、塗装工事と簡単な大工工事を自分で実施する機会を提供した。
壁の塗装は、年齢に関係なく楽しんで作業できるように、二層目を指先で塗装する技法で、抽象柄の壁面を作ってもらった。天井の塗装は、既に凹凸模様が付けられていたので、単色をローラーや刷毛を使い塗装してもらった。
端材と廃材も有効活用し、便所の壁面装飾や収納BOXの材料に利用している。
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