「暮らしのものさし」では、ただ消費者として暮らしを営むのではなく、自分の暮らしをデザインする、“暮らしのつくり手”たちを紹介しています。※この特集は、SuMiKaとgreenz.jpが共につくっています。
いま世界で注目を集める”Tiny House(タイニーハウス・小さな家)”。身の丈にあったクリエイティブな暮らしの選択肢として、グリーンズでも注目しています。
そしてこの9月には、ロンドンのデザインの祭典「The London Design Festival」で、トラファルガー広場を舞台にタイニーハウスの展覧会が開催されるとか!
ジャスパー・モリソンをはじめ、世界を代表するデザインスタジオが手がけたユニークなタイニーハウスを、今回はダイジェストでご紹介します。
“modern home”を再定義する、4つのタイニーハウス
まずは六本木ヒルズのベンチで有名な「Jasper Morrison」の作品。
屋根にハトが休めるスペースがあったり、ハトの肖像画があったりするのは、「トラファルガー広場にたくさんいるハトたちといっしょに住めないか?」というユニークな視点から。
Jasper Morrison
また、”パターンによる革新”をテーマに活動する「Patternity」は、生物の基本のかたちとなる円、線、三角、四角で万華鏡をイメージした家をデザイン。
一方、”生活感”を大切にする「Studioilse」の家は、ドアをあけるときに変わった音がでたり、香水デザイナーのAzzi Glasserさんによってカスタムされた香りが楽しめたり。生活のなかのちょっとしたシーンを遊び感覚で捉え直すような提案が。
最後は”曲線美と機能性”を追求する「Raw Edges」。図書館のような可動式の棚を設けたり、折りたたみ式ベッドやハンモックがあったり、ひとつの家でいろんな楽しみ方ができそうです。
もっと自分が住みたいデザインを追求していい。
4つのタイニーハウスの提案、いかがでしたか?
どれもコンセプト先行で、「実際に住むにはどうなの?」と思った方もいるかもしれません。その点についてThe London Design Festivalを統括するBen Davisさんは、こんな風に語っています。
今回大切にしたかったテーマは、「自分が住みたいデザインをもっと追求しよう」ということなんです。本やウェブなどでさまざまな家を知ることができますが、あまりに他のうちのことを気にしすぎているような気がして。
だからこそ今回の展示会では、「こんな家に住みたい!」というよりも、「あなたが本当に求める家はどんなもの?」ということについて、考えるきっかけになればいいなと思っています。
一生モノの買い物だからこそ、家を買うことに慎重になるのは当たり前ですが、こちらで記事にしたとおり、少しずつカスタマイズしながら好きに暮らす自由ももっとあるはず。ぜひみなさんも自分が住みたい家について、もっとワガママに考えてみませんか?
[via FAST COMPANY、The London Design Festival]
(Text: 染谷沙織)