埼玉県の閑静な住宅地に建つ木造二階建ての住宅です。
角地ですが風致地区に指定されているため、道路境界と隣地境界からそれぞれ2メートルと1メートルの壁面後退が義務付けられ、さらに景観計画区域に指定されているため、敷地面積の10%以上の緑化が義務付けられている厳しい条件の土地に建っています。
建て主からの要望は、明るく風通し良い和モダンの住まいで、収納スペースを多くしてほしいとのことでした。
また、ゴルフが大好きなご主人からゴルフシミュレーターを設置してほしいとのご要望もありました。
そこで日当たりのいい東南に植栽のある中庭を設け、それを囲むようなL字型プランにして採光と風通しを確保するコートハウスしました。
日当たりとご主人の趣味などを考慮して1階を寝室・和室・浴室・洗面室といったプライベート空間に、2階をリビング・ダイニング・キッチンといったパブリックな空間のプランとしました。
さらに、ゴルフシミュレータースペースの天井高さ・間口・奥行きは、決められた寸法を確保する必要があったため、2階リビングに配置して天井を高くしました。
1階のウォークインクローゼット・納戸部分は平屋にして、2階ダイニング・キッチンとリビングの天井高さに変化を付けることにより、高さの異なるボリュームを組み合わせた三つの屋根のあるコートハウスになりました。
外壁材は、建て主さまが希望されていたモルタル下地リシン吹付仕上げの湿式工法で、色はサンプルを取り寄せて比較検討して落ち着いた色にし、玄関軒天井も板張りにしました。
また、中庭の道路側には目隠しと風通しを兼ねた木製竪格子を、玄関アプローチには孔空きブロックの塀を設けることで、家の顔となる外観にリズムと変化を付けました。
玄関の隣に配したシューズクローゼットも靴だけでなくゴルフ用品も置くことが出来る納戸のような使い方も可能です。
また、1階の水廻り設備であるトイレ・洗面室・浴室も一箇所にまとめ、浴室から中庭の緑が眺められるようなプランにしました。
寝室に隣接したウォークインクローゼット・納戸は間口が一間、奥行きが三間半の細長い7畳の広さがあり、所有されている箪笥三竿がすっきり納まるようにしました。
一方、和室は建て主のご要望で仏壇を置くスペースを設け、仏壇設置後に外側に建具を取り付けることにより、普段は通常の和室として使えるようにしました。押入収納、階段下収納や飾り棚収納と収納スペースも十分にあります。
玄関ホールから2階へ上がる階段の脇にはコート掛け収納があり、自分たちのほかに来客用のコート類も仕舞えるスペースを確保しています。
階段を上ると、リビング・ダイニング・キッチンと間仕切りの無い広いワンルームになっています。
奥様の希望で対面式キッチンにし、キッチンに居ながらリビングのテレビを一緒に楽しむことが出来ます。キッチンにはカップボードのほかにゆったり目のパントリーを設け、ストック用の食材やお酒などを保管しておくことも出来ます。
ワンルームのリビング・ダイニング・キッチンも空間にリズムを与えるため、天井高さと天井仕上げに変化を加えて、ダイニングの天井は無垢の羽目板を張りました。さらに天井高さと仕上げ材が大きく変化する部分に間接照明を設置して夜の空間演出を施しました。
L字に配されたリビング・ダイニングに隣接したデッキテラスは6畳の広さがあり、屋内のリビング・ダイニングと一体的な空間が感じられるようにデッキ床との段差を無くしました。
いい天気の日には、デッキテラスに椅子とテーブルを出して中庭を眺めながらゆったりと寛ぐ屋外空間として活用出来ます。
天井の高いリビングはご主人がこだわったゴルフシミュレーターが設置され、国内外の有名ゴルフコースがリアル体験でき、壁一面の大型スクリーンでは、ゴルフを楽しむほかにテレビやDVDも観ることが可能です。
植栽計画は条例に従い、敷地面積の10%以上となるように樹種、樹木の本数、大きさや配置などを考慮しつつ、建て主と造園業者と打合せを重ねてハナミズキ、イロハモミジ、ホンサカキ、ヤマモモ、カラタネオガタマ、オリーブ、月桂樹、シマトネリコ、ヤマボウシ、オタフクナンテン、キンモクセイを植えました。
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