t house

敷地は古くから在る住宅と新しい住宅が混在する地域の一角。
道路が二股に分かれる角地である事、前面に公園と松林が広がる事、そしてその松林の奥に大きな桜の木が覗く事等、色々な敷地環境を素直に受け止めることから設計はスタート。
角に面する壁を大きく開口し、そこに階段を納める事で、住み手が1Fと2Fを行き来するという極日常の行為の中に、外部環境や地域環境を感じられるように計画している。
また階段室壁面をピンクグレープフルーツカラーに塗装し、階段そのものは回り階段とすることで、より一層「上り下り／移動」その事自体を意識化することを狙いとした。
それにより実際の床面積以上の大きな拡がりが感じられ、更には、階段室が１つの居場所である以上にある種の気分転換点になり得ている。
夕暮れ時に外に漏れるピンクグレープフルーツカラーは、少なからず、外を歩く人の気分にも触れる事が出来ているように思う。

株式会社EA一級建築士事務所

東海林 健

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