通りの突き当たり正面の土地なので、開口部は玄関だけにして内側にデッキテラスとそこに大きな開口部を計画しています。
1階のグランドレベルより少しだけ床レベルを低くした個室は、こもり感を演出しながら2階の開放感と対比させることで、両方の階の個性を際立たせています。
キッチンの上にはロフトを用意し、その重なった分が天井の高いリビングとなっています。天井の近くの南側の壁にハイサイドライトを設け、光がリビング全体を明るく開放的になるように計画しています。
リビングの前には、デッキテラスを設けました。そして、デッキテラスを挟んで離れの開放的な水周りがあります。水周りは道路に背を向け、水周りとリビングのプライバシーを外から守ります。
敷地環境を読み取り、プライバシーを守りながら開放的でずっと居られる住宅の提案です。
設計担当:納谷学、相田宗徳
構造設計:かい構造設計 寺門規男
施工会社:小池工務店 浦口雄一郎
構 造:木造2階建て、在来工法
敷地面積:100.78m²(30.48坪)
延床面積:89.99m²(27.22坪)
1階面積:49.73m²(15.04坪)
2階面積:40.26m²(12.17坪)
掲載誌 :
『建築家と建てた素敵な家』
『ここちよい家をつくる設備&インテリアが見つかる本』
『世田谷の家づくり』
①水周りが離れになっています。
リビングからデッキテラスを挟んで水周りになっています。
②3畳の和室
狭い様で、中に入ると落ち着くスペースです。
③天井の高いリビング
キッチンの上にロフトがあり、その分天井が高いリビングになりました。
最初に提案した案が気に入ってもらえず、リベンジした案で実現した住宅です。
水周りが離れで外を通っていくという案になり、最初の案より挑戦的な住宅になりました。
納得いくまで要望を出してください。
一度で完璧な案は出せないかもしれませんが、対話の中でたどり着くのが設計です。
現実は、提案よりも奇なり。
私が提案するより、クライアントの方が大胆でした。
相田宗徳(元スタッフ)
かい構造設計 寺門規男
小池工務店 浦口雄一郎